呼吸器内科
呼吸器内科とは
呼吸器内科は、肺や気管支など“呼吸”に関わる臓器の病気を専門的に診療する科です。
人は生まれてから亡くなるまで、休むことなく呼吸を続けており、その回数は1日およそ3万回にも及びます。呼吸は普段ほとんど意識することのない自然な営みですが、咳や息切れ、痰、胸の違和感などの症状が現れると、日常生活の質(QOL)は大きく低下してしまいます。
呼吸器内科では、こうした呼吸に関わるさまざまなトラブルに対して、丁寧な診察と必要な検査を行い、原因を見極めたうえで適切な治療を行います。
よくある
呼吸器の症状
- 咳がとまらない
- 痰が絡む
- 血痰が出る
- 息苦しい
- 胸が痛い、背中が痛い
- ぜーぜーする、喘鳴(ぜんめい)
- 嗄声(声がれ)
- いびき、昼間の眠気
これらはすべて日常生活において生活の質を低下させるものです。
また場合によっては、早めに検査や治療をしなければいけない病気が隠れている可能性もあります。
これらの症状を感じたら、早めの受診をおすすめします。
代表的な
対象疾患
気管支喘息
気管支喘息は、気道に慢性的な炎症が起こり、空気の通り道が狭くなることで咳や喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒューという音)、息苦しさを繰り返す疾患です。特に夜間や早朝に症状が悪化しやすく、長引く咳のみが続く「咳喘息」として始まることもあります。
当院では、症状や既往歴の確認に加え、胸部レントゲン検査や呼吸機能検査、必要に応じてアレルギー検査などを行い、他疾患との鑑別を行います。
治療は、発作時に使用する気管支拡張薬の吸入に加え、炎症を抑える吸入ステロイド薬を基本とした長期管理が中心です。アレルゲン対策や生活環境の見直しも重要で、適切な治療により症状のコントロールと発作予防が可能です。
急性気管支炎
急性気管支炎は、ウイルスや細菌感染によって気管支に炎症が生じ、咳や痰、発熱、胸の違和感などが現れる疾患です。はじめは乾いた咳でも、徐々に痰を伴う咳へと変化することがあります。
診察では聴診や胸部レントゲン検査を行い、肺炎との鑑別を行います。必要に応じて血液検査や迅速検査を追加します。
細菌感染が疑われる場合には抗菌薬を使用し、ウイルス性の場合は咳止めや去痰薬などの対症療法が中心となります。十分な休養と水分補給が回復を早めるため重要です。症状が長引く場合や呼吸困難を伴う場合は、早めの受診をおすすめします。
肺炎
肺炎は、細菌やウイルスなどの感染により肺に炎症が及ぶ疾患で、咳・痰・高熱・強い倦怠感・呼吸困難などの症状がみられます。高齢者や基礎疾患のある方では重症化しやすいため注意が必要です。
診断には胸部レントゲン検査や血液検査を行い、必要に応じてCT検査や酸素飽和度の測定を実施します。
治療は原因に応じた抗菌薬や抗ウイルス薬の投与が中心で、症状が強い場合や酸素濃度が低下している場合には入院治療が必要となることもあります。肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンの接種は、予防や重症化防止に有効です。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、主に長年の喫煙などが原因で肺が徐々に破壊され、慢性的な咳や痰、息切れが進行する疾患です。初期は軽い息切れのみですが、進行すると日常生活にも支障をきたします。
診断には呼吸機能検査が重要で、胸部レントゲンやCT検査を併用して評価します。
治療は禁煙が最も重要であり、気管支拡張薬や吸入薬による症状緩和を行います。重症例では在宅酸素療法を行う場合もあります。定期的な通院管理により、進行を抑え生活の質を維持することが可能です。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が何度も止まることで、日中の強い眠気や集中力低下、起床時の頭痛などを引き起こす疾患です。高血圧や心疾患、脳血管疾患のリスクを高めることも知られています。
検査はご自宅で行える簡易睡眠検査や、より詳細な終夜睡眠ポリグラフ検査によって診断します。
治療はCPAP(持続陽圧呼吸療法)が中心で、睡眠中の気道閉塞を防ぎます。あわせて減量指導や生活習慣の改善も重要です。いびきや日中の眠気が気になる方は、早めにご相談ください。